◆1日目◆
成田からキトへ
◆2日目◆
キト観光
◆3日目◆
GE2乗船
サンクリストバル島
◆4日目◆
バルトロメ島
サンチャゴ島
◆5日目◆
フェルナンディナ島
イザベラ島
◆6日目◆
ノースセイモア島
サンタクルス島
◆7日目◆
サンクリストバル島
◆8日目◆
グアヤキル観光
◆9日目〜10日目◆
成田へ
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超豪華な朝食
ぐっすり眠った翌朝、起きたら相変わらず目を疑う豪華な部屋だ。一瞬自分がどこにいるのか分からなくなる。あー、そうだそうだ。ガラパゴスからグアヤキルのホテルに移動したんだ。何となく、まだ海の上にいるような気がする。5日間ずっと海の上で寝ていたんだものな〜。
今日は市内観光の予定。その前に朝食を食べにレストランへ行くことにする。バイキング形式の朝食は料金に含まれている。みんなで1Fのレストランへ。
入ってビックリ、またまたすごいことになっていた。豪華なホテルとはいえ、普通外国の朝食は卵とフルーツ、サラダ程度。それがなんということか、むちゃくちゃ沢山の料理が盛られているのだ。
写真では分かりづらいが、チーズだけで10種類ぐらいある。カナッペ風の可愛らしいサンドとか、様々なオードブルっぽい料理、沢山のハム、ムース状の郷土料理。フルーツも生のブルーベリーとかクランベリーとかそれはもうものすごい数の料理があった。横ではシェフがオムレツを焼いてくれる。これもまた、10種類ぐらいある具を指定すると、その場で好みのオムレツを仕上てくれるのだ。
いやー、今までの人生の中で一番豪華な朝食だ。豪華すぎてバチが当りそうだが、こんな経験もなかなかできないので、とても嬉しい♪
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父はせっかくだからとチーズを
食べまくっていた。 |
パンの種類も豊富 |
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肉料理もいっぱいあった
朝から肉中心の長男 |
オムレツ |
市内観光
あまりの朝食の美味しさにおなか一杯食べてしまった。結局毎日死ぬほど食べている気がする。帰ってからしばらくは体重計に乗りたくない気分だ。
今日は、昨日迎えにきてくれたウィリアムと市内観光をする予定だ。9時にロビーで待ち合わせ。時間通りに出発した。
まずはセミナリオ公園とカテドラルに行く。セミナリオ公園は通称イグアナ公園と言われている。公園に放し飼いのイグアナがたくさんいるのだ。昔は大金持ちの庭園だったようだが、寄付されて公園になっているとのことだ。(この部分はまた出てくるので説明割愛)
イグアナ公園の前にはカテドラルがある。カテドラルはチャーチよりも格式の高い建物なのだそうだ。早速中に入って見る。高い天井と美しいステンドグラスが目につく。正面の聖母像の周りに、12使徒のステンドグラスが飾られ、とてもきれいだ。しかし柱や建物自体はとてもシンプルだ。
ウィリアムが説明してくれた。この建物の建築が計画された時は、中も美しく装飾する予定だったそうだ。しかし、建物本体が完成し、内装にかかろうという時に、南米の通貨危機が起こり、手をつけられなくなってしまったのだとか。この通貨危機の話はこの先のウィリアムの話の中に何度も出てきた。エクアドルにとって、とても大きな試練だったようだ。
通貨危機の時に、それまで使っていた「スクレ」と言う単位から、ドルに変える事になったそうだ。南米の通貨危機が世界恐慌の引き金になるのではないか、という報道があったように思うが、色々な努力や政策で乗り切ることができたのだなーと思った。
市街
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市庁舎だったかな。。。 |
次に市街地を見て回る。大きな石造りの立派な建物ばかりだ。「発展してるなーグアヤキル」と思ったら、これが数年前は全く違ったらしい。
ウィリアムによると、グアヤキルは治安も悪く建物もとても汚かったそうだ。それが、前の市長の時に大きく変わったということだ。
市長は4年の任期の間に、まず町を美しくする計画を実行した。汚れていた壁を失業者達に塗りなおさせ、無秩序に出されていた露店なども決められた場所にきれいな小屋を建て移動させた。
すると、劇的に犯罪が減ったということだ。いわゆる「割れ窓理論」っていうやつですね。そのおかげで、観光客が来るようになり、失業者も仕事を得る事ができ、今やグアヤキルの経済は大変な成長を続けているのだとか。すごい市長だ〜。一石二鳥どころか三鳥も四鳥も得ている。
しかし、任期を終え、大統領選に出たのだが負けちゃったらしい。「次はきっと・・・!」とウィリアムが言っていた。
この後センテナリオ公園へいった。センテというのは100を表す。スペインからの独立100年を記念して建てられた公園と言うことだ。町の中心にとても広い敷地を占め、作られている。
エクアドルのどこへ行ってもスペイン支配の影響が感じられる。キトではかなり過激にスペインを憎んでいる感じだった。しかしここ、グアヤキルでは、ちょっと違った。グアヤキルは独立戦争の時、衝突はなかったとのことだ。支配が長かったので、支配層のスペイン人と被支配層のエクアドル人が仲良くなっていて、戦うことができなかったとのことだ。結局文章で条約を交わし、スペイン人は去っていった。そのときの外交に功績があった人の名前が、中央の塔に刻まれているとの話だった。
マレコン2000
マレコン2000というのは、前述の市長のころからの路線を受けて、観光客誘致のために作られた美しい河畔の公園だ。目の前にはグアヤス川が流れ、散策を楽しむにはちょうど良い。
グアヤス川は、海のすぐそばなので、潮の干満の影響を受ける。私達が行った時は干潮だったので、山側から茶色い水が流れてきていた。これが干潮になると海から水が逆流してきて、青い水の色になるらしい。水の上にはホテイソウのような水草が浮いていた。それが潮の流れによって、行ったりきたりするそうだ。ウィリアムが「水草がダンスしているみたいだよね!」と言っていた(^-^)
この水草は食べられるそうだ。ほうれん草のような味がするらしい。じゃあ、ホテイソウも食べられるのかしら??
少し歩くとグアヤキルのガイドブックで良く見るモニュメントがあった。中央にはサンマルティンとシモンボリバルの像が立っている。しかしこの像、嘘があるらしい。
実はどちらか一方が小柄で(どちらだったか忘れた)、同じ縮尺で作ると片方がとても貧弱になってしまうのだ。そこで、2人の像は縮尺が変えてあるそうだ。うひひ、それは面白いなぁ。
さらに歩くと、美しいガラス張りの展示場が建築中だった。いかにも経済が発達中という感じの勢いを感じる。この夏にはミスユニバース世界大会がここで行われるらしい。ここでウィリアム、「グアヤキルは暑いからね〜。きっと審査は水着でするに違いないよー♪」
うははは、そうだね!きっと水着だよっ(^。^)v
他に様々な観葉植物が植えられている庭園などもあった。ここは子供たちが飽きちゃいそうなので、パスしてラスペニャス地区へ向かう。
ラスペニャス地区
ラスペニャス地区は小高い丘にびっしりと小さな家が並んだ地区だ。ここは以前スラム街だったらしい。しかし、前述の市長の方針で、全ての家の外壁を、地区に住んでいる失業者に塗りなおさせたそうだ。遊歩道はケンブリッジの都市計画をしている教授に頼み設計してもらった。おかげで今はとても美しい街並みの観光地になっている。
観光客が集まってきた所で、ペンキ塗りの仕事がなくなった住民に、清掃と警備の仕事を与えた。おかげで町は安全で、とても清潔だ。さらに観光客が増える。すると次は家でお土産を売り始め、どんどんこの地区が豊かになってきているそうだ。
感激したのは、きれいにしたのは外壁だけと言う所だ。屋根と屋内はそのままにしたそうだ。その部分は自分の力で美しくするようにと言うことだ。
経済力をつけた住民達は次第に内装や屋根に手が回り始めているとか。全てやってしまったら、勤労意欲がなくなってしまうからだろう。うーん、長期的視野に立った素晴らしい政治だ。
家々には必ず入口に額がかかっている。以前のボロボロだった家の写真だ。失礼ながら、本当にボロボロだった。こんなきれいになるなんて、信じられないぐらいだ。その比較がとても興味深い。
言ってしまえば、ただのきれいな街並みだけの場所だが、そうなるまでの経緯がとても面白い町だ。こういう観光地の作り方もあるんだなぁと感動。
ウィリアムが、「ここに住む住民は以前自分の町が嫌いだった。でも今は心から愛している。自分の町で犯罪を起こしたくないと思えば、犯罪は減るよね」と言っていた。
確かに、全然ゴミもないのに、ひたすら掃除している人が沢山いた。すごいことだと思う。
ラスペニャスの長い階段を上ると、グアヤキル一望の展望台にでる。グアヤス川もバッチリ眺められる。とてもいい景色だ。絶好の記念撮影ポイントだ。夜になると、ライトアップされ、市民のデートのメッカだと言う。夜でも危なくないの?と聞いたら、今はほとんど問題ないそうだ。
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左がグアヤス川 |
マレコン2000からみた
ラスペニャス地区 |
景色を楽しんだ後、降りる途中に海賊の博物館があった。当時の海賊が使っていた、六分儀などのレプリカがある。博物館と言うほど立派でもないけど、ブラブラ散歩のついでに眺めるにはちょうど良かった。
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ガイドのウィリアム
ユーモアあり、政治の説明あり
おかげでとても楽しめた! |
海賊の船のレプリカ。 |
ダウンタウン
ラスペニャス地区を離れ、ダウンタウンを通ってホテルへ向かう。このあたりは貧困層が住んでいるところだそうだ。長い行列ができている建物がある。病院とのことだ。安く治療を受けられる病院は限られていて、貧しい人たちが診療の順番を待っているのだとか。しかし、結局診療を受けられないことも多いらしい。宗教的な問題もあって、右肩上がりのグアヤキル経済にも、色々な問題があるとウィリアムが言っていた。
そのあたりには、露店が集まる市場のようなところもあった。税金がかからないので、非常に安く買い物をすることができる地区だそうだ。しかし仮に「日本製」と書いてあっても、絶対違うとの話だった(笑)
花を売っている店もあった。エクアドルはバラの産地で、日本でエクアドルのバラと言ったら、1本1,000円近くするかもしれない。しかしここでは、20本で1ドル位だそうだ。さすが産地だ。安いなぁ。
町を散策
一通り町の観光を終え、ウィリアムと別れた。ウィリアムのガイドはとても面白かった。きっと家族だけでガイドブックを頼りに観光していたら、あそこまで色々分からなかっただろうなぁ。とても興味深い話ばかりだった。
さて、おなかも減ってきたので、町をぶらぶら歩きながら、昼食をとる場所を探すことにする。普通の人が食事をとっているところが良いねということで、とても安そうなファーストフードのお店へ。
チキンとポテトのプレートが1ドル99セントだ。この店もスペイン語しか通じなかったが、珍しい観光客がフラフラと入ってきたので、みんなでよってたかって、面倒を見てくれた。ありがたいことだ(^-^)
出てきたプレートはほぼ半身のチキンが丸ごと揚げてある。味もしっかりついていて、とても美味しかった。しかしちょっと量多すぎである(笑)二人で一皿でよかったかも(笑)
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揚げたてでむちゃくちゃ熱い! |
すごいボリュームだ。 |
町はとても活気があって、いろんな店が建ち並んでいる。PCやさんもたくさんあった。興味津々で中へ。日本でいうと3年ぐらい前のパソコンが5万円ぐらいだった。メーカーものではなく、その店で組んでいるようだ。なかなかいい感じのパソコンが多かった。
電気店にはそのものずばりの「日本」と書いてある看板もあった。
店の種類が豊富なので、のぞくのが楽しい。こういう時は地元の人が行く店に行くと安くお土産が買えていい♪
大きな薬局に入ってみる。薬だけでなく雑貨も売っている。日本のマツキヨみたいな感じだ。ここで娘が写真立てを購入。彼女は各地で写真立てを買って、そこで撮った写真を入れて飾るのを楽しみにしている。かわいいしっかりした写真立てがわずか1ドルだった。
建築中の建物も多い。大きなビルの足場が竹で組まれていてビックリ。そういえば、グアヤキルで竹をたくさん見かけた。竹ってアジアのイメージがあるけど、南米にも生えているのね〜。
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やっぱり薬局って世界共通で
安いのね〜 |
足場に竹はとてもいいかも。 |
イグアナ公園
町をぶらぶらした後、市内観光でむちゃくちゃ楽しかったイグアナ公園へ。朝来た時はまだ寒くて、イグアナの数が少なかったが、暖かくなってきてどんどん木から降りてきていた。
うおおおーかわいい♪
ここは飼っているイグアナだから触ってもいいのだ。ガラパゴスでは触るの厳禁だったので、ここで嫌というほど触りまくる。ふとみると、エサをやっている男性がいた。おおー!エサをやるのもありなのか。さっそく近くの露店に行って、イグアナのエサを買う。「イグアナならこれだ!」と言って渡されたのは、なんとビスケットだった。
ビスケットを持って公園に戻ると、さっそくイグアナが集まってくる。イグアナのヒーロー気分だ。
座ってあげると、エサをねだって膝の上まで上がってくる。かわいいなぁ。
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イグアナだらけ |
毎日エサをもらっている |
母はイグアナ大好きなので、夢中でエサをやっていた。あまりにイグアナを集めすぎて、通りすがりの欧米の旅行者にビデオで撮影されたりした(^^;;;長男がものすごく恥ずかしがっていたが。
イグアナ公園動画 |
野生のイグアナを見た後で何も飼われているイグアナをみなくても…と父に言われたが、これはこれでかわいい!(笑)
※写真をクリックするとメディアプレイヤーが開きます。(442KB)
音声つき。ご注意ください。
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そんな感じでむちゃくちゃ盛り上がっていた所、大変な大事件が勃発した。エサをあげようと、上からビスケットを差し出した娘に、イグアナがエサをもらおうとジャンプするように飛びついた。エサだけ噛めばいいものを、なんと娘の指まで噛んでしまったのだ。
引っ張るように噛み付いたため、娘の指からはかなりの出血だ。ひぃぃぃぃ〜〜〜!
頭の中に「イグアナ菌」と言う言葉が浮かぶ。たいしたことないよーと平気な顔をしている娘を連れて急いでホテルに戻ることに。
あまりに慌てたので、ブンブン手を振ってタクシーを呼んだら、二台停まってしまった。申し訳ない事をした。
ホテルに戻ってとりあえず流水で洗う。
母はコンシェルジュのいる所へ駆け込み叫んだ「娘がイグアナに噛まれた!!」それまで「マダ〜ム、御用は〜?」みたいな優雅な対応だったコンシェルジュの顔色が変わる。あわわ、慌てすぎて、大げさに伝わってるわ・・・(^^;;;
少し落ち着いて、小さな傷なんだけど、念のため見て欲しいと伝える。すぐにレスキューの人が来て、傷の深さをチェック。問題なさそうだが、念のためということで、ドクターを呼んでもらった。化膿止めの薬を塗り、処置をしてもらった。イグアナが変な菌を持っていないか心配だったが、大丈夫とのこと。ほっと一息だ。お礼を言ってチップを渡そうとすると、「これはホテルのサービスですから結構です。よい旅を」とにこやかな笑顔で去っていった。うーん、さすがの対応だ。レスキューの人も最後までいてくれて、「次からは動物とは距離をとるんだよ!(^-^)」と言って帰っていった。
一時はヒヤリとしたが、ホテルの暖かい対応で事なきを得た。イグアナに噛まれた娘として、今はすっかりネタとなっている出来事だ。
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