◆1日目◆
成田からキトへ
 
◆2日目◆
キト観光
 
◆3日目◆
GE2乗船
サンクリストバル島
 
◆4日目◆
バルトロメ島
サンチャゴ島
 
◆5日目◆
フェルナンディナ島
イザベラ島
 
◆6日目◆
ノースセイモア島
サンタクルス島
 
◆7日目◆
サンクリストバル島
 
◆8日目◆
グアヤキル観光
 
◆9日目〜10日目◆
成田へ

高山病

キトは標高2800mにある。そのため一年中春のような気候で、非常に暮らしやすいようだ。しかし、高地になれない人の中には高山病になる人もいる。日本人観光客の50%程度に、ある程度の高山病の症状が出ると聞いていた。
高山病の予防は水をたくさん飲むこと、睡眠を十分に取ること。キトに到着してから十分注意してきたつもりだった。
 
そして一日目の朝、いつもより早めに目が覚めた。あれれ、頭が痛い??頭の奥に締め付けられるような痛みがある。まさか高山病?!とりあえず、急いで水を飲み、飴をなめてみる。しかし、症状はよくならない。しかし今日はキト旧市街をガイドさんと観光する日。なんとかがんばらねば。起きてきた子供と夫と共に、カルチューラのレストランへ。暖炉があり、その上には天使が書かれていてとてもオシャレな雰囲気だ。6種類ほどの朝食メニューから希望の物を選ぶ。バラエティ豊かでとても美味しそう。目玉焼きとベーコンの朝食をみんなで注文した。
 
娘が持っているのはワナワナジュース
モモみたいな味だった
カルチューラの食事は
全て美味しかった♪

 
しかし、このあたりから母の頭痛が非常に激しくなってきた。どんなに熱を出しても食欲が落ちないのが母のひそかな自慢なのだが、出てきた朝食を見ても全く食欲が湧かない。二口ほど食べたところで、部屋に先に戻ることにする。
それからが大変だった。あっという間にどんどん症状がひどくなり、30分ほどするとひどい吐き気とめまいで一人で立つこともおぼつかなくなってしまった。吐くために洗面所に行くのも(食事中の方ごめんなさい)娘の手を借りる始末。これはまずいということで、フロントに電話してドクターを呼んでもらうことにした。
ひどい声で電話をしたせいか、フロントの人たちもとても心配してくれた。すぐに手配をしてくれて、1時間後にはドクターが来てくれるとのこと。その後冷たいミネラルウォーターを運んできてくれた。
 
この時点で9時。ガイドさんと待ち合わせの時間だ。母はもう目も開けられないぐらいきつい状況だった。ガイドさんが着てすぐ、ドクターも到着。おそらく高山病だろうとのことで、ガイドさんがゲータレードを買いに出かけてくれた。来てくれたドクターは日本で言う「鍼」のお医者さんだった。高山病に薬は効かないので、ハリで治療するとのこと。ハリと聞いて焦ったが、電子針のような感じの、実際に刺さない治療でほっとした。
ツボに電子体温計のような機械をあてるとチクチクとした痛みがある。体のあちこちにこのような治療をしてくれた。このとき「こんなので効くのかなぁ〜」と半信半疑。しかし溺れるものは藁をもつかむという心境で、治療を受けていた。1時間ほどすると、あれえ?なんか楽になってきたみたい??さっきまで目を開けるのも億劫だったのに、開けられる。そのうち頭痛も少し楽になってきた。なんとー!ビックリ!ゲータレードを買って戻ってきたガイドさんも驚いていた。
ひどい症状は消えたので、とりあえず母以外はキト旧市街観光にでかけることに。ドクターは「もうちょっと良くなるまで見ていてあげるよ」と、しばらく付き添ってくれた。
 

旧市街観光(by 娘)

 
高山病でフラフラの母を残し、3人で旧市街観光へ行った。母は見ていないものは全く書けない人なので、娘の説明を書いておきます。(記憶が確かでないところもあるので、間違っていたらごめんなさいBy娘)
 
 パネージョの丘
 

まずはじめは、パネージョの丘を見に行きました。トンネルを通ってマリア様の像の前まで行きました。次に丘の上から旧市街を見ました。旧市街の建物は色使いがとてもきれいでした。
スペインに征服される時、逃げる前にインカの人たちが町を壊してから逃げたそうです。その後新しくキトという町が作られたとガイドさんが言っていました。自分たちの町を敵に使われるのがいやだったのかな?
マリア様の像は大きくて、旧市街のどこからでもよく見えました。
パネージョの丘からの景色 その2
 
マリア様のポーズや持っているものにも意味があるとガイドさんが言っていましたが、忘れました(笑)
丘の上に建つマリア様 旧市街から見たパネージョの丘
 

 
 旧市街
 
次に旧市街の街を散歩しました。きれいなバッグを売っているインディヘナの人が来て、似合うから買ってくれというようなことを言われたのですが、ごめんねっって感じで断りました。申し訳ないと思って断ったのが伝わったのか、ニコニコしてくれました(^-^)
 
石畳が続く旧市街 きれいなバッグを売っていたよ
 

 
 フランシスコ会修道院
 
ここは、独特な建築法があって、わざとバランスを崩してあるということでした。写真を見てもらうと分かるのですが、1階と2階の高さが違います。それもわざとだとガイドさんが言っていました。
 
 
 
 
 

 
 
これは、ここから神様の所に入りますよという、境界線のような役割をしている門だそうです。有名な彫刻家が作ったものだそうですが、色々ある宗教的決まりごとをほとんど守らず作ってしまっているそうです。
例えば、ブドウを必ず入れなくてはいけないのに、パイナップルをかわりに入れちゃったり(笑)
 
 
 
 

 
 独立記念広場
 
これは、独立記念碑です。一番下に部分に、獅子とスペインの旗と十字架が彫刻されています。
獅子がスペインの旗を踏みつけていました。
この彫刻は「スペインは去っていった、残していったものはキリスト教だけだ」ということを意味しているそうです。
他にも様々な彫刻がありましたが、それぞれ意味があるようでした。
 
 
 
 
 
 

 
 インカの石組み
 
独立記念碑の周りには大事な建物が集中して建てられています。
一番下の土台部分はインカ時代に建てられた物です。その上に大統領官邸などの新しく建てられたものが乗せてあるような感じでした。数年前の地震では、新しい建築物はダメージを受けたけど、古いものはほとんど被害がなかったとのことでした。
この石垣もインカ時代のものです。真ん中の細かい石組みがおしゃれで好きだとガイドさんが言っていました。
 

 

ラ・コンパニーア

 
母が部屋で寝ていると、1時ごろにみんな戻ってきた。楽しい観光だったようで、笑い声が聞こえてくる。キト旧市街は世界遺産に登録されている古い街並みがみごとなところだ。素晴らしかった建物のことを口々に話してくれた。
キトに来たら絶対見ようと思っていたラ・コンパニーア教会。8tの金塊を使ってあり、黄金に輝く祭壇が見事だったとのこと。息子が「生まれて初めて、金がきれいだと思った」と言っていた。うーん、私も見たい!
ここで我慢の聞かない母、一時休んでいる家族を残し、一人でタクシーで見に行くことにした。めまいと頭痛が残っているが、歩けないほどではない。フロントにたのんでタクシーを呼び、ラ・コンパニーアへ。
タクシーの運転手さんはスペイン語しか話せない人が多いと聞いていたが、偶然この時乗ったタクシーの人は英語が話せた。事情を話すとちょっと遠回りして説明しながらラ・コンパニーアまで送ってくれた。おかげでそこそこ旧市街を見ることができた♪
必死で到着したラ・コンパニーアはさすがの素晴らしさ。でもやっぱり体調が悪いとだめですねー。感動が薄いです。「なるほど、すごいわ」で終り。うわーーって思えないんですね。つくづく体調管理は大事だと思いました(T-T)
 
※写真はキト空港にあったラ・コンパニーアの写真をさらにカメラで写したもの。内部は撮影禁止でした。
※高山病は安静第一です。母の行動ははっきり言って相当常識はずれなので真似しないように〜(^^;;;
 

大晦日のキト

 
1時間ほどでホテルに戻り、大晦日のお祭りが行われているキト新市街へ。広い通りは歩行者天国になっていて、大変な賑わいだ。
まずは遅めの昼食へ。ここでの目的はキトの郷土料理を食べることだ。キトの名物はなんとモルモット!ひーーー。ネズミじゃん。店の前にはそのものズバリの形をしたモルモットの唐揚げの写真が出ている。ひぇぇぇ。母はちょっと無理だ。結局母と長男はとうもろこしの粉で作ったパンケーキのような郷土料理、父がモルモットに挑戦することに。 
 
右側がモルモットの唐揚げ
出てきたお皿には分割されてはいるが、まさにモルモットの形をした物が乗っている。基本的に訪れた土地の郷土料理は全ておいしくいただくのがポリシーなのだが、こればっかりは・・・(T-T)
とりあえず自分で頼んだトウモロコシのパンケーキ風なものをいただく。これがすごく美味しかった!!チーズが混ざっているようで、粉っぽさがまったくない。非常にクリーミーな味わいで、ちょっと濃い目の味付けが食欲をそそる。あっという間にたいらげてしまった。
さて、問題のモルモットだけど・・・。ほとんど身がついていない。固い噛みごこちなのにぶよぶよした感じがあって、怪しい食感だ。味らしい味はない。土地の料理にケチをつけるのはいやだけど、残念ながら私達の口にはあわなかったな〜(T-T)
 

インディヘナのマーケットへ

食事も終り、お祭りムード一色の大通りへ。あちこちに舞台が設けられ、歌ったり踊ったりしている。道の両側にはいろいろな形の山車の様なものがある。ちょうど青森のねぶたのようだ。それをものすごーく外国風にしたような感じ。
 
 
家々の前には面白い人形が飾られている。どれも趣向を凝らしてあって、オヤジ風あり、ロボットあり、メキシコ風あり、見ているととても楽しい。
 
この人形、何のためにあると思いますか?
実はこの人形の中には新聞紙と爆竹が詰められている。夜になると人形に火をつけ、盛大な音を出して燃やすのだ。その火の上を飛び越えると、厄落としのような効果があるらしい。なんかちょっと日本の風習に似ている。
 
通りで売っていたお祭り用の帽子を購入し、ぶらぶらと公園へ。公園ではキトから少しはなれたところにあるオバタロというところに住む人たちがマーケットをやっていた。
インディヘナ(原住民)の方達が、色とりどりの衣類や民芸品を売っている。ブラブラと見て回るだけで大変楽しい。
 
たくさんの人がこの帽子をかぶっていた。
お祭りに参加してる気分♪
民族衣装がとても素敵。

 
インカの人たちからの伝統なのだろうか、精巧なネックレスがあり、とても気に入った。いくらなのかスペイン語で聞くと(英語は全く通じない)、おばあさんが指を三本立てる。ふむ30ドルか。高いな。吹っかけているな。。。15ドルにしてくれと頼むと、いやトレス(3)だ!と言う。うーん、手ごわいな〜。3つ買うから60ドルでどう?というと「ダメだ!トレス!」。うーん無理なのかなと思ったところで、隣りの店の女性がやってきた。彼女は少しだけ英語が話せるようで、説明してくれた。なんと一つ3ドルだったのだ!
3ドルのものを15ドルで売れって交渉してたのだった。ひぇぇ。それにしても、あっさり売ってしまってもいいものを、あくまで3ドルだと言いはってくれた、おばあさんに感謝。
ここで、お土産を多数購入することにした(^-^)
 

白熱する祭り

 
お買い物を終え通りに戻ると、さらに町は白熱していた。家の前の人形を、まだ明るいのに燃やし始める人もいる。爆竹がなって、どんどんにぎやかになってきた。
それにしてもこの人形、火をつけるととっても怖い。まるで本当に人が燃えているようだ。やっぱりこういうのって、外国の感性だなーと思いながら見る。
だんだんと夕方になってきた。子供連れで日が暮れてから歩きたくないので、ホテルに戻ることにする。
 
 
夜ご飯はホテルでと思ったら、大晦日だったので予約でいっぱい。聞くとルームサービスならOKとのことだったので、サンドイッチを頼み、部屋で食べた。これも美味しかったー♪
その後疲れもあって早めに寝ることにした。
 
しかし、昼間高山病のせいでたくさん寝ていた母は夜中に目が覚めてしまった。ちょうど11時。新年直前だなーと思ってホテルの庭に出ると、遠くから爆竹の音がガンガン聞こえてくる。門のところで様子を見ようと行ってみると、カルチューラのスタッフが人形を燃やしているところだった。
「Happy new year!」と声をかけられ、雑談。その間にも宿泊客が次々と外へ出て行く。どうやらみんな、祭りを見に行くようだ。危なくないのかなとスタッフに聞いてみると、大通りなら大丈夫とのこと。父を起こしに部屋に行ってみた。すると父も爆竹の音で目がさめていた。2人で行ってみることに。
 
町はすっかり昼間と様子を変えていた。あんなにたくさんあった山車はすっかり燃やされ、あちこちに大きな焚き火ができている。道路は足の踏み場もないぐらいゴミが散乱していた。舞台上では大音響と共に人々が踊り狂っている。通りでは打ち上げ花火を手で持ち、所かまわず花火を打ち上げている。ひぇー。まるで暴動みたい。でもとても新鮮だ。日本では考えられない年越し。とても興味深かった。

怖くてフラッシュは焚けず 手持ちで打ち上げ花火って
すごすぎだわ…

  


 

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