地図と測量の博物館  


地図と測量の科学館
場所 茨城県つくば市北郷1番 TEL:029-864-1872
アクセス 車:常磐自動車道桜土浦ICから10分程度
料金 無料 駐車場有。こちらも無料♪
お勧め度 ★★★(意外に面白い。筑波山の帰りにどうでしょう)
許せる
所要時間
自宅から1時間程度だったら行く価値あり!
公式HP 公式HP 地図 Map
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 国土地理院併設!

つくばには国の施設がいっぱいあります。どれも国の本気がにじみ出ている施設ばかり。その中でも特に堅そうなのがここ。国土地理院です。渋い!すっごい細かい地図とか作っていそう。そこに併設されている科学館ということで、前々からずっと気になっていたんですよね。今回筑波山の帰りに寄ってみました。
 
筑波のいいところは「○○併設」の施設だとほとんど入場無料、しかも空いていること。ここも駐車場まで無料でした。これはありがたい。気軽にちょっと寄れますよね♪
 
駐車場に車を止めると、まず見えてくるのが巨大パラボラアンテナ。これで人工衛星からの画像とかをキャッチしているんですかねー(違うかも。素人考えです)でも、パラボラアンテナってカッコいいですよね!いかにも科学って感じでワクワクしませんか?しかもBSアンテナとは違うこの巨大さ!どーーんとすごい存在感を放っています。
 

巨大パラボラ 手前が科学館。奥が国土地理院です


 いきなり地図が!

やっぱり地図がいっぱいあるんだろうな〜、とぼんやりと中に入っていくと、すぐ吹き抜けのホールに出ます。ここでびっくり。巨大なホール一面に日本地図が貼ってあります。ほえ〜、地図は予想していたけどまさかこれほど大きいのがいきなり来るとは。しかもこれ、省略せずにきちんと日本の隅々まであります。中央に本州、そして小笠原は遠くエレベーターホールの方に貼ってありました。小笠原や沖縄は地図だと四角く囲まれて拡大されていることが多いけど、こんな風に見ると遠さがよくわかります。
 
へぇ、さすが国土地理院と思って説明を見ると、なんとこの地図3Dになっているようなんです。その名も日本列島空中散歩マップ!あはは、そばに置かれた赤と青の眼鏡をかけさっそく空中散歩です!
標高は10倍にデフォルメされているので、眼鏡をかけた途端富士山がびよ〜ん、と飛び出してきます。すごい、すごい!やっぱり富士山は高いわ。でも周りの山もなかなか立派。つい足を高く上げて歩いてしまいます(笑)
これ、単純だけど意外と面白い!1mの高さから見ると地球の100km上空から見ていることになるそうです。巨人になった気分で日本列島をお散歩しましょう♪

日本列島を空中散歩♪ 人がいないから巨大さが伝わりずらいですね(汗
縮尺は1/10万 本州だけで20m近い地図です
 
三角測量の器具も展示されています(右写真北海道の上あたり)
これ、工事現場とかでやってますよね。一度覗いてみたくありませんでしたか?(^-^) 
さっそく管理人ものぞいてみましたが、意外にシンプル。目盛が見えるだけです。これでどうやって測るんだろ??測量の仕方も説明書きがありましたが、角度を何とかで、三角法がどうとか、とか。文系の管理人には予想外の難しさです。そんな大変なこと(?)をして距離を測っていたとは。 覗けばサクッと距離がわかるのだと思っていました(^_^;)
測量方法が知りたい方はこちらへ!(ウィキペディア丸投げ)
 
 測量!
 
久々の更新でしたが、この施設を紹介するにあたって触れないわけにはいかないのが東日本大震災。今までの日常がこんな風に変わってしまうなんて、夢にも思いませんでした。
ここ国土地理院も屋外の施設は破損し、見学不可になっていました(2011年10月)。茨城は震度6弱。相当な揺れだったでしょう。そんな中、国土地理院では震災直後に飛行機を飛ばし、被災地の記録を行ったようです。上空から見ても激しく損傷した街並みの写真に言葉もありませんが、地盤の変化や被害の記録が、今後の地震予知、そして復興に役立てられるのでしょう。混乱の中、きっちりと役割を果たそうとしている強い意志が伝わってきました。
 
震災が起こったメカニズムを丁寧に説明 震災前と後の写真が展示されていた
(特別展示)



 地図と測量の世界

さらに奥へ進むと、なんかおしゃれな空間に出ました。薄暗いぼんやりとした入口には素敵な看板が掲げられ「ようこそ地図と測量の世界へ」と書いてあります。おおー、今までのいかにも「併設」という感じの展示から、急に本格的な科学館風になってきました。しかも「地図と測量の世界」・・・うーん、マニアックですね(笑) とっても面白そうです。
 
さっそく中へ。国土地理院が行っている日本列島の位置の確認について映像が流れていました。これが外に見えたパラボラアンテナの役割の一つだったようです。
 
ようこそと言われても(笑) おしゃれですよね♪
映像のタイトルは「生きている地球」
中にはいかにもこの施設らしい、他では見ることのできない物がたくさん展示されていました。中でもすごいのが地図を作る装置!PCが導入される前に使われていたスイス製のものです。まるでロボットみたい。今にも動き出しそうです(笑)
ちょっと見にくいのですが、空中写真を椅子の前にあるレンズでのぞき、地形を写し取っていくという作業になります。ほえー、すごい。細かい作業なんですね。
現在の2万5千分の1の地図を作る作業手順も細かく説明してありました。
すべての元になる地図を作るということの大変さがわかります。
 
空中写真をそのまま写すだけじゃゆがみが出ちゃうんですね。そこで基準点を設置し、細かく調整する作業が必要なのだそうです。また空中写真ではわからないものは現地に出向き調べるそうです。現在はPCを使って作業しているものの、かなり細かい、そして大変な作業であるということがよくわかりました。
思えば当たり前のように使っている地図だけど、こうやってものすごい苦労の末に作られたものなんですよね。感動です。
 
以前使われていた装置 現在の「地図ができるまで」
 
 いろいろな地図
昔の人が作ったさまざまな地図のレプリカも展示されています。これは予想通り。プトレマイオス地図とか、坤輿万国全図 、伊能忠敬の地図など。
坤輿万国全図 って意外と正確なんですね。日本もちゃんとありました(^-^) 伊能忠敬の地図は、今の地図と遜色ない感じ。そんなことを言うと国土地理院の方に怒られちゃいそうだけど(笑) でも、空中写真がない時代に、この精度はすごいですよね。
 
プトレマイオス図 伊能忠敬の地図

 体験物もあるよ
 
子供向けに自分で地図を作ってみるコーナーもありました。等高線の仕組みが分かりやすく説明されていていい感じです。子供って意外と地図好きですよね。社会科で必ず地図帳を使うし。変な地名を探したりしませんでしたか?(笑)
だからここも結構楽しめるそう。展示も写真や図が多く、わかりやすいよう工夫されています。そういえば地図ってこれ以上ない視覚で情報を得るツールですよね。展示の仕方がうまいのも納得です(^-^)

自分で地図を作る! 地図の利用方法の説明
展示室 基準点のプレート




 大人も子供も楽しめる

意外に楽しかったです。ここ。
全部見ても1時間ちょっと。ここだけを目的に行くのはお薦めできないけど、筑波山JAXAなどと組み合わせて行けば、なかなか楽しいと思います。
 
なんといってもここでしか見られないものがほとんどというのが良いですね。何度も行く施設ではないけど、一度行くと地図を使う時の気分が変わります。
 
夏休みの宿題なんかにも使えそうだし、小学校中学年以上なら楽しめるんじゃないかなぁ。大人は「ブラタモリ」が好きな人にお薦めです(笑)