東洋のガラパゴス小笠原 |
父島はできてから300万年、一度も大陸と陸続きになったことのない海洋島です。そのため、たくさんの固有種があります。しかし、人間が定住するようになって約200年、たくさんの外来種が持ち込まれ、もともと競争力の弱い小笠原固有の動植物は多数が絶滅の危機を迎えることになりました。
私達が行った時も、山は外来種の植物に覆われ、その繁殖ぶりには驚かされました。特に釣浜から宮の浜へ歩いたとき、父島の方に教えていただいたナンヨウスギの隆盛振りには危機感を覚えました。
ナンヨウスギは精糖の時に使うマキにすることを目的に、小笠原に持ち込まれたそうです。その強い繁殖力で、瞬く間に広がりました。地面はナンヨウスギの落ち葉でいっぱいでした。この落ち葉が他の植物の生育を阻み、土壌そのものを弱くしてしまうのだそうです。
もし、小笠原の固有種を守る必要があると思ったら、今手を打たないと手遅れになってしまうかもしれません。とても個人の力では無理な話です。国家的な支援が必要かと思います。
海もかなりダメージを受けていました。あちこちに旅行し、様々なサンゴを見て歩いているのですが、ここ小笠原にもサンゴの白化が起こっていました。まだ生き残っているサンゴも多いですが、一部は白化、コケが生え完全に死んでいるものも多かったです。ノウサンゴに影響が著しいように思いました。
人間のもたらした様々な影響で、小笠原の独自性は危機に瀕していると思います。
でも、私達人間は生きている以上自然に影響を与えるのは仕方がないこと。どうやってバランスを取って、自然との両立を図り、美しい小笠原の自然残せるか。難しい問題ですが、自然を守るために答えを出さなければならないと思います。今東京都がエコツーリズムという運動を島の皆さんと協力して行っているようです。ぜひいい成果が出ればと思います。
※一度行っただけでこんなことを書くのは大変失礼かとも思ったのですが、海と自然が好きな一個人として書かせていただきましたm(__)m |
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